クロオオアリの結婚飛行の時期

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2009年05月23日 01:15


  5月20日、気温が30度に達した暑い日。
 地面が乾燥気味という点を除けば飛行日和です。
 今日はオオアリ属の大型種がいっぱい飛んでるんじゃないかと近所の公園に行ってみました。

  結果として大規模な飛行は見られず。
 クロオオアリの脱翅メスが歩いているのを1匹見つけたのみ。
 写真は直径5センチの円筒形ケースに入れたところ。
 23日現在、石膏や朽木を掘り返す行動が見られるがまだ産卵せず。

  
 体長17ミリの脱翅メスが歩いているととても目立つ。
沢山飛行したのであれば複数の捕獲も容易だ。
公園の側溝や芝地を注意深く見たが他には見つからない。
クロオオアリの巣口を幾つか除いてみると入り口付近には羽アリが複数見られた。
出ようか、どうしようかと迷っている雰囲気ではなく、今日は飛行には向いてないと諦め気味の様子。
飛ぶときには様子を伺うにしても巣口の外まで羽アリが出てるんだよね。

 夜に家の外灯にクロオオアリのオスアリが2匹飛来。
クロオオアリが灯火に飛んでくるのは初めて見た。
クロオオアリに関しては夜型の飛行は聞いたことがないし多分無いと思う。
この日は先走った少数が飛んでメスと交尾できなかったオスが外灯にたどり着いたのか。

 最近は夜間でも明るい灯火が備わっている公園が多い。
夜でも条件がよければ飛んでしまうということも考えられなくも無い。
都会のセミが夜間に鳴くように勘違いが起きているのかも知れない。

 あにまりあさんのHPに寄せられる飛行データでは関東平野では10日に大規模な飛行があったようだ。
地元では今まで飛行に適した雨上がりの気温の高い日はなかったと思う。
クロオオアリに関してはこれから本格的な飛行が始まると思う。
関東平野ではクロヤマアリも10日頃から飛んでいる。
20日にクロヤマアリの巣を幾つか掘ってみたがまだ繭の状態。
濃尾平野でも多分同様の状態ではないだろうか。

 こちらの地方は日本海からの風の抜け道にあたり、さらに熱しやすく冷えやすい閉塞的な伊勢湾の影響を受ける。
幼虫の成長に必要な地表付近の温度に差があるのだろう。
桜の開花に関しては関東平野と差が余り無いのに、比較対象がアリに置き換わると差が見られるのも面白い。


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