鈴鹿山脈の山道を歩いてみた。
写真はケバエのような獲物を運ぶハヤシクロヤマアリ。
当地ではハヤシクロヤマアリは鈴鹿山脈や養老山地に入ると見ることが出来る。
標高はさほど上げなくても見つかる。
写真は標高300メートル付近だがもっと低くても居る。
標高を上げても日当たりの良い場所はクロヤマアリが占拠し、ハヤシクロヤマアリは日陰に多い。
日本産アリ画像データベースではクロヤマアリとの見分けについて、
>頭部上端はクロヤマアリと違って少し光沢がある。野外において,クロヤマアリでは腹部背面が灰色っぽいのに対し,本種ではビロードのような光沢があるので区別は容易である。しかし,標本では腹部第2節背面上に立毛(剛毛)がほとんどない点で,クロヤマアリやヤマクロヤマアリから区別できる。頭部は細長く,体全体もほっそりとしている。
と記載されている。
最初はこの違いが分からなかったんですよ。
見た目のほっそりした感じで見分けるのは難しい。
比較対象が手元にそろっていればクロヤマアリのずんぐり感と見分けが付く。
しかし別々に歩き回っているときには見る角度も一定にできないのでほっそりとずんぐりが分かりにくい。
今では目が慣れてきて色の違いで見分けが付くようになった。
>クロヤマアリでは腹部背面が灰色っぽいのに対し,本種ではビロードのような光沢があるので・・・
の部分、
腹部はクロヤマアリでもビロードのような光沢がある。
しかし自然光下ではハヤシクロヤマアリは金色っぽく光る。
体全体の色の印象もクロヤマアリが灰色っぽくハヤシクロヤマアリはもう少し黒味が強い。
自然光下で両種を並べて、見え方の違いを写真に撮ろうと思った。
しかし動き回る相手、全く上手くいかず。
ケバエを運ぶアリの後をつけているとハヤシクロヤマアリの個体数が多くなってきた。
こちらはハサミムシっぽい獲物を運んでいる。
近くにコロニーがある。
今までハヤシクロヤマアリの巣口を見つけても硬くて掘れない状況ばかりだった。
今回はどうだろう。
上手くいけばコロニー採取も・・・
足元を這ってくるこいつ。
ヤマビルの登場である。
鈴鹿山脈も養老山地もヤマビルが多い。
ハヤシクロヤマアリとヤマビルの生息地は重なってしまうことが多いのだ。
1匹見かけたらその場所には他にもいると思ったほうが良い。
頭をもたげて尺取虫のように近付いてくるヤマビル。
足元で数匹の活動を見た。
上からも降ってくる。
袖口に落ちてきて手首に移動したヤマビル。
これは体を伸ばせば8センチくらいになる大物。
大きくなると引き剥がそうとしても吸盤が強い。
1センチくらいの小さいほうが体にくっついても気付きにくい。
Um~!まったくやる気を失くさせるぜ、こいつら。
ハヤシクロヤマアリの巣口の発見は諦めて日当たりの良い開けた場所に移動。
体をチェックしてみる。
すでに足首に3匹上がっていた。
シャツの上にも1匹。
先ほどの手首の1匹を合わせて5匹が体に取り付いていた。
足首の1匹は皮膚を破りかけたところで赤い点ができたが出血は免れた。
ヤマビルに血を吸われても重症になるような感染症には掛からないようだ。
でも数時間も出血が止まらないのは憂鬱でしょうがない。
幸い今までは吸われる前に気付いてきたのでその状態になったことはない。
近年ヤマビルの分布が拡大していると聞く。
乾燥と寒冷には弱いようだ。
中部地方の垂直分布の上限は標高6~7~800メートルに有るんじゃないかな?かなりアバウトだけど。
ヤマビルのいない地域の方が羨ましかったりもする。
これから山に入る人、気をつけてちょう。
ついでに野外観察でもうひとつ厄介なのがマダニの類。
これはワンコが公園の草地からくっつけてきたマダニ。
幼体なのか体長は2ミリほど。
人間にくっついても小さくて気付きにくい。
野生動物がいる草地にはどこにでも居ると思ったほうが良い。
葉っぱの先端で動物が通るのを待ち構えて取り付く。
今まで2度、体に食い込んだことがある。
風呂で気付いて2度とも無理やり引き剥がした。
しかし感染症を防ぐ為に医者に行ったほうが良いようである。
医療費が掛かるのも厄介だね。
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